北小岩の家

東京都江戸川区の区画整理地域に建設された個人住宅です。
「建物のしくみが分かるような住宅」という要望があり、構造材をあらわしとしています。また、仕上げ材は全て無垢の木材で、床にウォルナット、天井と壁に杉を使用しています。素材や架構の力強さを空間の魅力に変えることがテーマとなりました。空間構成も明瞭です。1階では中央に田の字の四間を配置し、南側二間を居間と寝室、北側二間をキッチンと水廻りにあてています。田の字の両側には、外部に通じる二間、玄関と土足利用の工房を配置しています。2階には予備室二間をとり、下階から少し北側にずらして置くことによって、1階の南側に斜め天井のリビング、北側に外部の設備スペース、2階のバルコニーをつくっています。外観は、1階の切妻屋根に2階の切妻屋根が食い込むような構成です。架構、空間、素材の全てが質実剛健に組み合わされ、この家ができています。

北小岩の家 用途/個人住宅 構造規模/木造2階 竣工/2018年7月 所在地/東京都江戸川区 共同設計/構造/小谷建築設計株式会社 施工/株式会社アベヒロ工務店 写真/東涌写真事務所 東涌宏和(1・4枚目ジーテック)